百姓道くねくね

大分県竹田津に一人でやって来た、過疎地をひそかに盛り上げようと目論む男の物語。

猫と田舎暮らし2

聞けば、小屋の隙間に落ちて身動き出来なくなったところ拾った、というから少しおマヌケな猫か。何日そこにいたのかわからないが、後ろ足は何となく衰弱している感はあり、目は目ヤニがいっぱい。 じゃあ、ミルクでも作るかと、お湯を沸かし、38℃から40℃ぐら…

猫と田舎暮らし1

全然、心の準備が整っていない中、猫がやって来た。一応、車で30分ぐらいの所に親戚がいるのだが、家の庭にいる野良猫が子供産みそうなんで飼う?なんて話をしていたものだが、まさか本当に持って来るとは。 京都でも猫飼ってたし、まあ大丈夫でしょ、と思っ…

田舎生活11日目

竹田津にはスーパーがない。だから、隣町までいちいち買い物にいかないといけないのが、ちと面倒。その距離約4キロだが、信号はないので、10分もかからない。 原付で行くのだが、こちらの人は、僕を追い越す時、思いっきり対向車線をはみ出して追い抜く。ス…

田舎生活10日目

僕はテレビを見ないので、一人で住む分には広すぎる家で、夜は全くの静寂であり、時々冷蔵庫が唸ってるぐらいと、車の通りすぎる音が聞こえるぐらい。 なぜか夜は音楽を聴く気になれず、敢えて無音。多分、孤独に慣れていない人間は、怖いと思う。家の中の闇…

田舎生活9日目

さしたる用事もないが、飯を食いに来い、と言われるとノコノコお寺へ向かっている始末。このまま寺男にしてくれ、と言ったら通りそうだなあ。 この隠居した和尚さんは、料理が大変好きで、煮付けや炊いた物、普通にカレーなど、いろいろ出してくる。で、自分…

田舎生活8日目

台所の開きから梅酒が山のように出てきて、飲むというよりは、漬けるのが楽しみだったのだろうか、と思わせる。 なるほど、庭の梅の木に実がいっぱいなってるではないか。これを毎年摘んでたのね。さあ、今年は自分の番だ。百姓の道は、まずは梅干し作りだ!…

まつや再興1

雑貨屋だった場所を整理していると、古いアルバムがそれなりに出てきて、つい思いを馳せてしまう。 で、出てきた写真を勝手に載せるのはどうかと思うが、勝手にまつやを受け継ぐわけだから、良しとしよう。 赤ん坊は僕の父親だから、おそらく昭和16年ぐらい…

田舎生活7日目

この広い部屋で15年の空き家期間は、全く自分一人の手には余りあるものがある。田舎に家がある人は、容易に想像がつくと思うが、本当にモノが多い。家具はやたら大きいし、引き出しにはいちいちこまごまとした物が入っているし、家中至る所に引き戸があって…

まつや再興

百姓を目指すといっても、我が家には百姓をやっていた人はおらず、代々商人であったそうな。今住んでいる家では、雑貨屋をやっており、煙草や下駄などを売っていた記憶はある。まつや、とは代々商売をしていた家の屋号である。 で、片付けをしていると、おそ…

田舎生活6日目

本日もお寺に呼ばれ、雑用を命じられる。本堂裏の雨の当たる縁側に防腐剤を塗れ、との事。これをやるのとやらないのとは、木の持ちが全然違うとおっしゃる。 ハケを持って無心になって塗るが、防腐剤だし、多少ムラになってもいいだろう、という怠け心が表れ…

田舎生活5日目

刈った雑草は、後日コンテナに入れて、ドラム缶で焼却。 この作業が大変。いちいち手で刈った草をカゴに入れるのだが、すぐにいっぱいになって、腰も痛くなる。で、改めてこういうので、 野球部がトンボでグラウンド整備をするみたいに掻き出すと、まだまだ…

田舎生活4日目

先日、挨拶に行ったお寺さんから、我が家の土地の草刈りをするから手伝え、と連絡が来た。空き家になってからも毎年、和尚さんは草刈りをしていて、並の檀家ではなかった事が窺える。 で、これを使って草を刈れ、と言う。 えっ鎌かなんかで牧歌的にするもの…

田舎生活3日目

引っ越し前の水道料金の請求が来たので、郵便局へ支払いに行くと、関西圏の郵便局しか受け付け出来ない始末。何でやねん!一番近くのコンビニは原付で40分ぐらいかかり、さすがにそれは面倒なので、京都の水道局へ何とかならんかと訊くと、支払期限はないの…

田舎生活2日目

家の前が国道ど言えど、交通量は少なく、夜も静かに寝られるというもの。爽やかに目覚め、まずは玄関前の掃除だ。おそらく竹田津唯一の信号機のある交差点が我が家の前にある。 そこで、朝早くお巡りさんと小学校の校長先生が、交通整理をしつつ、登校中の児…

田舎生活1日目

そんな訳で我が家のルーツへ引っ越し。荷物が来る前にご近所さんへ挨拶回りだ。両隣向かいと家がない。全く田舎は空間が広いもんだ。 話しを聞けども聞けども、人がおらんくなって、と暗い話しばかり。予想はできたが、何だかなあ。逆にどうやって生活してい…

田舎生活プロローグ

3年間、宅配便の仕事をしてきた。今何かとヤマトが話題になっているが、現場の過酷さは非常に共有できる。雨が降ろうとも台風が来ようとも、お盆だろうが正月だろうが、荷物は容赦なくやって来る。 僕は委託で個人事業主という扱いだったから、休みは週一で…